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あなたは何本ご覧になりましたか - 飯田橋ギンレイホールの思い出 -

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最終更新:2022-11-13

東京、新宿区にあるミニシアター「飯田橋ギンレイホール」。

1974年(昭和49年)に創業し、数々の名作を2本立てで上映している映画館です。

 

 

見逃していた作品をお値打ちな価格で見られる、いわゆる2番館的存在。コスパの良さも魅力的なのですが、なんといっても上映作品のセレクションが素敵なのです。「え!あの作品が観られるなんて!」といういい意味でニッチな作品が登場するんですよね。

私が通い始めたのも、まさにこちらの上映作品の良質さに惹かれたから。

DVDでしか見たことがなかった昔の名作。同時代ではない作品を映画館のスクリーンで観られるなんて、こんな幸せなことがあるのでしょうか✨

 

大好きなこの映画館のことをちょっとまとめてみました🎬

 

ギンレイホールへのアクセス

ギンレイホールがあるのは軽子坂のふもと。JRと地下鉄でアクセスできます。

自転車置き場はありません。

utakata-days.hatenablog.com

鑑賞料金

一般は1,500円。中学生以上の学生は1,200円で要学生証の提示。そうです、2本立てです。

ラスト割引という面白いサービス(最終回一本のみ鑑賞)もあります。詳しくは⬇︎

ギンレイホール案内 | 飯田橋ギンレイホール

 

私のおすすめは年間パスポート!

 

ギンレイシネパスポート

1年間何度でも上映作品を見られる魔法の年パスがこちら。

utakata-days.hatenablog.com

 

外出券

2本立てで観に行く場合、作品の合間に電話したり飲み物を買いに外へ出たい時がありますよね。そういった場合は外出券をもらって一時的に館内から出ることができます。便利!

 

 

ギンレイ通信

毎回発行が楽しみなのが「ギンレイ通信」

上映予定の作品と共にあらすじ的な解説が掲載されています。コンパクトな文章量ながらその作品の世界を伝えてくれるこのコーナーがいつも楽しみ。自分が苦手なジャンルの作品だったとしても、これを読むと「観てみたい!」という気持ちになってしまう魔法の文章なのです。

 

ロードショー中は興味がなかった作品も、こちらの解説を読んで気が変わって見にいったこともしばしば。そしてそれがまたハズレなく心に響く1本👌

もちろんホームページ上でも上映作品はチェックできますが、私はやっぱりこの小冊子が好き!

 

 

手持ちのギンレイ通信コレクションを改めてチェックしてみました。見た感じ年代が古そうなところだと1998年のVol.18。

 

これ以前のギンレイ通信も何冊かもっていますが、この装丁とはサイズも違っていたんですよね。大事に保管しすぎて今手元にないので出てきたらアップしますが、ギンレイ通信と縦にタイトルがありもっと紙面が広く(A4?)、読み物コーナーが多かった覚えが。

 

 

横にパタパタと開くギンレイ通信。下の写真は1998年7月号です。

どんなのかかっていたかなー🎞

「グッドウィルハンテング」、上映期間は欠かさず見に行った1本です。サントラも持っているお気に入りの作品。1日2回見に行ったこともある気がする。

 

そのお隣に掲載されている「ブレイブ」、ぞわぞわ怖かったな...。今でも怖い。後のパイレーツシリーズも好きだけど、ジョニデすごいなって思うのは過去にこういった作品があるから。

 

同じ年にギンレイで上映された、香港映画の「ラブソング」。当時欧米系映画ばかり観ていましたが、この作品をきっかけにアジア映画も見るようになりました。何度見てもグッとくる1本。

音楽と共に記憶に残る作品ですねー。たーりららー、たりららりらー、たたたりらりらりらー(これでわかった人いるかな)♫

 

 

 

ギンレイ通信は人気があり、過去には品切れになってこういったコピーでご対応頂いたこともあります。

↑ この時の年度はわからないけれど、今と鑑賞料金が変わっていないことにびっくり。

シネパスポートの価格然り、良心的な価格設定に感謝しかありません。

 

 

 

ギンレイ通信は紙質も形態も時代と共に変遷があって、現在はこのスタイル。A4を折り込む形です。

 

 

一枚一枚、プレシャスな時間が詰まった私の宝物✨有事の際はこれ持って逃げるくらい大事。

 

イベント

ギンレイホールでは映画にまつわるイベントが催されることが多々あります。

中でも一番嬉しかったのが、2009年飯田橋ラムラの広場で行われた野外上映会に参加できたこと。私が一番好きな映画「赤い風船」が上映されたのです🎈

DVDだったかレーザーディスクだったか?10代の頃繰り返し見ていたあの1956年の作品がスクリーンで鑑賞できるなんて!

もう人生イベントの中でも上位に来る出来事で自分のブログでもアップしていたけれど、それがもう13年前だって。

utakata-days.hatenablog.com

 

2022年11月27日に閉館

残念なお知らせが飛び込んできたのは今年9月のこと。

ギンレイホールが入っている建物が立て替えられるとのことで、11月27日をもって閉館するそうです。

 

この衝撃的なニュースを聞いて、私は涙が止まりませんでした...。

走馬灯のように今までの思い出が蘇るーとかそういうロマンチックなものではなく、もうただもうひたすら1日中泣いて暮らしました😢何をしていてもハラハラと涙が止まらないこと、あるんですね。もはやデトックス並みに涙を枯らした1日でした。

 

私を構成しているパーツがいっこ無くなってしまうんだなあ...。

 

 

ギンレイホールの思い出

映画館移転再開に向けて取り組んでおられるとのことなので、もちろん新天地へも訪れたいと思っています。ただそういうこととは別に、「この場所」が無くなってしまうんだなーという喪失感はどうしても埋まらないような気がしています。

 

上映中、毎日通ったあの作品。

インパクトが強すぎて座席から立ち上がれなかったあの1作。

ストーリーが自分自身に重なって息をするのを忘れたあの映画。

あまりにも内容が辛すぎて一度しか見られなかったあの1本。

 

そして、ワンシーンのたった一言が聞きたくて、雨の中映画館に走った仕事帰りの風景。

 

どれも昨日のことのよう。

 

思い出をたどるとキリがないけれど、ある意味いちばん印象が強いのはリニューアル前のギンレイホール。盛況の近代とは対照的な時期があったんですよね。私が通い始めたのもそんな時。

 

平日の昼間。

座席の最前列で高らかにいびきをかいているご老人。

一般的な就業時間にスーツ姿でゴゴーっと寝ている男性がちらほら。

そんな数人の観客(?)を横目に見つつ、一番好きな席から毎回どっぷりと映画の世界に浸れた時期がありました。これは日中のあのタイミングだったからかもしれませんが、この上なく贅沢な体験だった!

 

ともかくこの昭和のミニシアター感がとてつもなくハマって年パスメンバーになったというわけ。ギンレイホールはその後リニューアルで椅子も座りやすくなり、より観客数が増えたように思います。

 

ギンレイホールで初めて見た映画、覚えてる?

そういえば、初めてここで作品を観るに至るまでかなり時間がかかりました。

映画館の前までは行くんだけど、スッと入場券を買えなくて。私がここを知った当時は雑誌ぴあとか(紙面の)新聞の映画上映情報欄をみてチェックする時代。私も当時個人PC持っていなかった!

一応は映画館の前まで足を運ぶものの、独特の雰囲気におされちゃってなかなか入れなかった^^;  ギンレイの入口の先はくらら劇場と繋がっているのか??とか、私が見たい映画はそっちじゃなくてこっちなんだけどなー、と20代の私はもじもじうろうろ。

結局2、3回行くも作品を見ずに帰るを繰り返し、えいやって感じでやっとチケット買って入場しました。

 

ここまで苦労して入ったのに、初めて観た作品を覚えていないという...。

 

ちなみにくらら劇場は2016年に閉館。

 

最後の上映作品

ギンレイホール、今の場所での最後の上映作品は「マリー・ミー」と「君を想い、バスに乗る」の2本です。

 

 

毎回心に何かが残る作品をシェアしてくれるギンレイホール。

 

- あなたは何本ご覧になりましたか🎬-

 

このフレーズを再び聞くことができる日を、楽しみに待っています☺︎